執筆作業

小説を投下する場所

うんこマン・レジェンド 41話目 さらば諭吉

三日経った。夏休み七日目。薬袋とは全く遭遇できずにいる。
夜の歓楽街のラブホ通りに行ってみたりしたが、殴られ屋と会った日に浮気現場を目撃したのはほとんど奇跡だったらしい。
日課のトレーニングを続けながら色々考えた末に薬袋が使っている薬物が薬袋の足取りを追う手がかりにならないかと思った。
推測ではあるが、薬袋は違法な薬物を使ってはいない。いわゆる覚せい剤やら大麻やらは使用していないと思う。もしヤクザなどの後ろ盾があるとしても、警察の介入は避けられないからな。ヤクザと繋がりがあろうが、最終的にトカゲの尻尾切りをされるのがオチだろう。
実は薬局で買える薬にも麻薬成分は微量とはいえ含まれている。家庭麻薬と言って麻薬成分を一パーセント以下にした薬は所持と販売が可能だ。しかしたとえ一パーセント以下でも最適な服用量の六倍から十倍を大量服用すれば麻薬に近い効果が得られる。
おそらくだが薬袋はネット通販と薬局を利用して合法的にトリップできる薬を入手しているのではないか。ただし家庭麻薬に該当する薬は大量服用による悪用を避けるために薬局でもネットでも一人一セットしか買えないようになっている。
だからバイクに乗って薬局を何軒も廻っている可能性が高い。
俺は発信機をネット通販で購入した。
近辺にある薬局は裏手のドラッグストアを合わせて十軒ほど。
多少悩んだが姉貴に連絡を取った。姉貴は友達がとにかく多い。姉貴の友達の中に近辺の薬局で働いている人がいるかもしれない。
姉貴に人探しを依頼すると……こう返された。
「SNSで呼びかけてみるけど……前払いな。三万円」
俺の諭吉が……。