執筆作業

小説を投下する場所

うんこマン・レジェンド 37話目 得体の知れない敵

怒りで頭に血が上る。あの誘拐紛いの恐ろしい所業が薬袋の仕業だったとは。

俺の薬袋への認識は気に食わない隣人から倒すべき敵になった。

同時に得体の知れなさを感じる。俺を気絶させたのは薬袋だとしても気絶した俺を一人で運んだとも思えない。

複数の仲間がいると考えた方がいいのだろうか? ボクサー崩れ一人と闘う想定でいたが前提が間違っているのかもしれない。

ハッと気づくとホームレスのおっさんがこちらを凝視していた。俺が急に怖い顔になっていたからだろう。

「誰から買ったか聞けたからパンツはいいよ。おっさんに迷惑かけてごめんな」

ホームレスのおっさんは毒気が抜かれたような声で言った。

「よくわからん奴だな……パンツが何か重要なのか?」

事情を知らなければパンツに異様なほどこだわる変な奴にしか見えんわな。

「いや悪かった。それだけ聞ければよかったんだ。ありがとう」

俺はおっさんに礼を言ってその場を離れた。

家に着いてすぐに界面活性剤と潤滑剤のことをネットで調べた。やはり溶けるようだ。

調べているとこの組み合わせは米軍が開発・運用している非殺傷兵器のカテゴリーの中で不行動化兵器というものに当てはまるらしい。

要は地面をツルツルにしてすっ転ばせたり立てなくしたりして行動不能にする兵器の一つのようだ。

薬袋を打ち負かす策も考えなければならないが、おそらくいるであろう仲間の存在が気掛かりだ。

さてどうやって炙り出すか……頭をひねって考える。