執筆作業

小説を投下する場所

うんこマン・レジェンド 9話目 破滅回避

「きゃー!」

超音波に近い女子の声が反対側の男子トイレの方から聞こえた。 今度は一体何事だ? 心臓に悪い。

「何?」

「どうしたのー」

女子トイレの入り口を見張っている女子たちの怪訝そうな声が聞こえる。

「きゃー!」

超音波二回目。どうやら向こうの男子トイレに行った女子たちに何か起きてるらしい。

入り口を見張っている女子の一人が「ちょっとヤバくない?」と言って「見てくるわ」と言い残してその場を離れたようだ。

入り口を見張っている女子がまだ残っているはずだ。見張りが手薄になるまで待つ。

過集中発動。

耳をすませる。男子トイレの方向から男の声が聞こえる。何か話してる。内容は聞き取れないが落ち着いた雰囲気。

「きゃー!」「ちょっとみんな来て!」

超音波三回目。とさっき入り口を離れた女の声が聞こえた。怒りの感情が含まれた声だ。

「何なの?」

「大丈夫ー?」

二名の女子が入り口から離れた。

個室のドアをゆっくり僅かに開けて入り口を見る。

やった。誰もいない。好機だ。

俺のうんこ付きパンツは個室のドアの前に無造作に捨てられていた。回収。

ズボンは? 多分……あそこか。

忍び足でカバンを持って個室の外に出る。フルチンのまま入り口にあるゴミ箱の中を見てみる。あった。

埃がたくさんついてるが、手で払う暇はない。埃まみれのズボンをノーパンのまま履く。普段持参しているパンツがカバンの中には一枚もなかった。おそらく気絶している最中にどこかに捨てられたようだ。ひどいことしやがる。

ノーパンのまま教室に行って授業を受けるのは気が引ける。腕時計を見る。二時限目と三時限目の間の休みだな。

このまま学校をフケることにした。今日一日くらいならバチは当たるまい。

しかし男子トイレで一体何が起きているのか? 若干気になるが……。

まぁいいや。俺はそそくさとトイレから逃げた。学校の裏門から出て帰宅した。