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執筆作業

小説を投下する場所

うんこマン・レジェンド 7話目 絶望の足音

 あの日の朝、寝ぼけ眼を擦りながら俺は学校までの道程をのんびりと歩いていた。

 他の生徒と合流する地点はまだ先だ。

 この頃、平和な日常が薬袋の転入からは続いていたので油断していたのかもしれない。

 後ろから忍び寄る影に全く気づかず、突如黒いビニール袋のようなものを頭に被せられた。目の前が真っ暗になったと思ったら、太い腕で首を絞められた。柔道の裸絞めだと気づく間も無く呆気なく意識を失った。

 目を覚ますとトイレだった。個室の中だった。便器に座った状態で放置されていた。カバンはトイレの角に置いてあった。学校のトイレだろうか? だがにおいが少し違う。 一旦外に出て確認しなければと思ったら、あることに気づく。ズボンとパンツがない!

 そして絶望的な状況に気づく。この個室がどこらへんの個室かはわからないが、このトイレは……。

「ねぇ〜何か臭くない?」

「臭いね〜」

「誰かオナラした?」

 やだー、とか。してないー、とか。

 この間延びした喋り方と男子には出せない高い声は……女子。

 つまりここは女子トイレだ!

 最悪だ……とりあえず鍵をかけておけば個室に入ってこられることはない。しかしズボンとパンツがない。おそらくだが……。

「ナニコレー!」

 隣の個室から大きなキンキン声がして俺はビクつく。

「ちょっとヤバくない?」

「男子のズボンじゃん?」

「しかもパンツにうんこついてるし!」

 ああ……マズい、非常にマズい。