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執筆作業

小説を投下する場所

うんこマン・レジェンド 5話目 屈辱の脱糞

まぁ同じ問題児でも俺とは方向性が異なる。悪目立ちしている点以外は。

たしか……今回の停学理由は飲酒だったか? 酔っ払って他校の生徒とド派手な喧嘩をやらかしたとの噂が流れていたような。真偽のほどは教師を問い質さないとハッキリとしないな。大して興味もないからそんなことはしないが。
つまるところ、素行不良。非行少年だ。
平々凡々な日常を過ごしている今となっては積極的に関わり合いにはなりたくない。しかしシカトはできない理由がある……同じ中学の出身なのだ。あと色々と借りがある。向こうは大して何とも思ってないかもだが。

話は中学二年くらいまで遡る。
当時から便所飯をしていた俺だったが、俺のことを目の敵にするいじめっ子が何人もいた。一番悪質ないじめをする奴はクラスのまとめ役で教師たちの信頼も厚かった。言わばスクールカーストの頂点に立つ存在であり、クラスの秩序はそのいじめの主犯格によって保たれていた。
うんこを漏らして悪目立ちする俺をいじめっ子たちが異分子扱いするのは至極当然であり、逆らい難い自然現象みたいなもんだった。いじめは陰湿かつ過激で隠れて殴る蹴るは当たり前、何より一番堪えたのは便所飯ができないことである。
トイレの個室に入っているとホースで上から水をかけてくるのは序の口で、弁当が気づかないうちに捨てられて中身が毛虫やカメムシやムカデやゴキブリになっていた時は堪忍袋の緒が切れた。主犯格に果敢に殴りかかりに行ったが、取り巻きに羽交い締めにされて、教室の床に取り押えられて、主犯格に頭を思いっきり踏みにじられた。あまりにムカついてその場で脱糞してやった。うんこ漏らしはいつものことだが、その日はとても惨めだった。
次の日に職員室に呼び出されたのはいじめの主犯格ではなく、俺の方だった。
中学のクラス担任の目は節穴だった。というよりは担任にとって真実はどうでもよかった。異分子である俺がクラスのまとめ役、スクールカーストの頂点、そしていじめの主犯格に反抗したことが問題だった。要はこの担任すらもスクールカーストというピラミッドに逆らえない哀れな子羊の一人だったのだろう。
便所飯ができないと午前はともかく午後の授業に腹が減って集中できない。腹の虫が鳴って担任に「うるさい!」と言われた時は不登校になることも考えた。成績はいじめが苛烈を極めるほどに下がった。中学二年の時は中だるみがひどいとかいう評価だったな。あのクソ担任からのありがたい評価ではあったが!
散々すぎた中学生活だったが、ある生徒が中学三年の初日に転校してきて状況が変わった。名前は薬袋衛吉。