執筆作業

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うんこマン・レジェンド 3話目 神託と一本糞

空になった弁当箱を横の小物置き場に置いて、ズボンとパンツを下ろして便器に腰掛ける。声がやたら低いせいでドスの利いた声に聞こえるのも俺の非社交的な性格に拍車をかけている原因ではあるなぁ……と他人事のように思った。
「ならよい。ベルフェゴールよ! 神託は下った! 辺獄より死者が舞い戻らん! 心して待て!」
しばし意味を考えたが、うむ。まるでわからん。そもそも悪魔であるベルフェゴールに神託を知らせる意味は? 辺獄って? 死者ってのは何かの暗喩か?  混乱が深まるばかりである。
「なぁ真田。俺がこの学校でコミュニケーションを取れてるのはお前だけだからそれなりに感謝はしてるんだが、俺にはお前の言葉がわからない……」
いやマジで。まだ数ヶ月の仲だが、真田の言葉の意味を読み取れたことの方が少ない。「天使」とか「知的障害者」呼ばわりしない人間は真田だけだ。代わりに便器に座る悪魔扱いされているが。
「フッ、今はわからずともよい。来たるべき審判の時に自ずとわかる。たしかに伝えたぞ」
高笑いしながら足音が遠ざかっていく。男子トイレから出ていったようだ。ほっと一息つくと括約筋が緩んで立派な一本糞がメリメリッと出てきた。なかなかの快便だ。これだけの量が出たならうんこを漏らす心配は今日はする必要がないだろう。今日は運良くパンツが汚れていない。持参している替えのパンツの出番はなさそうだ。